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ベンチの詳細製作過程

ベンチ製作その1

ベンチの製作はこれで8台目になりますが、今回初めて
工程毎の写真を撮りましたのでご紹介します

写真は、ベンチの躯体になる2×4材6フィート2本ですが
それにしても、2バイ材の程度のいいものを探すのには
苦労しますね?

数軒のホームセンターを巡り、なんとか挽き割って使用でき
そうな2×4を購入するのに、半日費やすことも度々です

少々高くてもいいから、もう少し程度のいいものを置いと
いてくれ〜〜っ!と、思うのは私だけなのでしょうか?
躯体材料の2×4材6フィート2本


全く同じものを8台目ともなると、図面なしで、すいすい。。。
と、言いたいのですが、そんな頭を持っているはずがあり
ません

1台目と同じように、CADで作成した図面、木取り図を手元
に置いて、その都度見ながらの作業です
何台作ってもやっぱりスローライフ木工に変わりありません

それでも少しだけ進歩していると思うのは、手順に無駄が
少なくなったことくらいでしょうか?


(参考:躯体寸法)
   W:1200   D:350   H:400mm
ベンチ図面


先ずは、木取り図を基に2バイ材のカットからですが
簡易テーブルソーを使う際の取り回しが容易なように、
最大必要長(今回は1200mmと1140mm)に丸のこで
カットします
(作業台の上にもう1枚コンパネを敷いています)

カットに用いている黒い治具は、近所の大工さんからの
いただきものです
自作の長いものも持っていますが、幅の狭いものの切断
には、これを使っています
丸のこでの切断状況

続いて、簡易テーブルソーと縦挽き治具を用い必要幅に
挽き割ります

画像は、脚部に用いる60mm幅と中貫に用いる材とに挽き
割っている模様ですが、同様にもう1枚残っている2×4
および、上でカットした残りの部分は、半割にし、幕板と
貫に用います



縦挽き用フェンス改良(H18年9月)→こちら
脚部に用いる材の縦挽き状況

次に簡易テーブルソーの向きを変えて、定寸カット治具に
より、脚部および貫を切断します

墨付けはせず、定寸カット治具に貼付したスケールにより
長さを合わせ、いきなりカットしますので、効率が上がり
ました


画像は脚部に用いる材を、ほぞ部分24mmを含んだ長さの
380mmにカットしている状況です




定寸カット治具改良(H19年5月)→こちら
脚部の定寸カット


同様に貫の部材もカットして、出来上がったのが画像の部材
全部で11点です
出来上がった部材

続いてカットした部材のかんな掛けですが、ここでは切断面
の、のこ刃マークを消す程度の軽いかんな掛けを行います
あまりしつこく削ると、腕が悪いので面が狂ってしまうんです

でも、一応は右の替刃式で荒削りした後、左の普通2枚刃で
仕上げ?しています

つい最近のことですが、杉板を削っているところへ来た近所
の大工さんが見るに見かねて台直しと、刃を研いでくれた
ため、めちゃ削れるようになりました  ラッキー!

その際、大工さんが、「下端が樋になってる」と言ってました
が、下端の中央部が凹んでいるのを、この辺りの大工さんの
専門用語?でそのように言うようです
かんな掛けの模様

次は、本来ならほぞ穴開けでしょうが、さすがに8台目とも
なると、なにかにつけルールは無視してでも効率のいい
方法を選択するようになります

ということで、簡易テーブルソーで行う作業は、一度に全て
やってしまいたいので、ほぞ加工から先に行います
もっとも、2台目から全てこれでやってますけどねっ

画像は貫の胴付きを定寸カット治具を用いてカットしている
ところですが、これもなんと墨付けなしのいきなりカットです
ほぞ胴付き部分の切断

で、胴付きのカットが全て完了しました

上が貫および横の幕板、下が脚部の胴付き部分のカットが
終った画像です  カットラインが通っていることがわかると
思います

ほぞは全て四方胴付きですが、胴付き幅は部材の1/3の
ルールは無視して、簡易テーブルソーの刃高11mmで全て
カットしました

ルールを無視して同じ切込み深さにしたのは、2バイ材だと
1/3にした場合、ほぞが頼りない感じがすると言うのも
あるのですが、なにより刃高調整回数を減らせるし、ほぞ穴
の墨付けもめちゃ楽だというのが大きな理由です

スローライフ木工のポリシー「たとえ効率は悪くても・・・・・」
は、この際無視して、もう一方のポリシーである「シンプル
イズベスト」を優先しています
貫の胴付きカット完了

脚部の胴付きカット完了


画像は、ほぞを挽くため刃高調整をしているところです

こればかりは、ほぞ深さ?に合わせてやらざるを得ません
ので、脚部で1回と貫、幕板で1回の計2回調整しました
刃高の調整状況


刃高調整が終ると、ほぞ加工治具で画像のようにほぞを
挽きます

画像は、脚部のほぞ(高さ24mm)を挽いているところですが
この後、刃高を18mmにして貫および幕板のほぞも挽きます






ほぞ加工治具改良(H18年9月)→こちら
ほぞを挽いている状況


で、全てのほぞ加工が完了しました もちろんほぞ穴を
開けてから若干の調整を必要とはしますが、ここまでの
作業は、めちゃ簡単でした


同じものの製作8台目なんだから、当然ですよね?

2バイ材の切り出しから始まって、ほぞ加工が完了する
までの所要時間は、約3時間でした
ほぞ加工完了図

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