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木工作品その11

キャビネット

画像は、完成したキャビネットです(実使用場所とは異なる所で撮った画像です)

SPF2×4材およびシナ合板を主に用いています

躯体の図面のみ書き、後は全て現物合わせで製作しました

概寸 W:380 D:380 H:750mm






                         平成21年8月10日製作
完成したキャビネット
(製作過程)

躯体に用いる部材の荒木取りが終わった状況です

SPF2×4材を30mm×38mmと、38mm角に製材したものを用います(数本の2バイ材からいい所取りしたので節はあまりありません)
荒木取りの終わった状況

躯体は全てほぞ組しますが、細い脚部で幕板や貫が直交する形状のため、ほぞは四方胴付きや三方胴付き等が入り混じり大きさもいろいろです
ほぞの荒加工状況

全てドリルで下穴を開けてからノミで成形したほぞ穴も掘り終え、仮組した状況ですが、側板用の溝はまだ掘っていないので、胴付きの密着状況や直角を確認後すぐに解体しました
躯体の仮組

側板にはシナ合板の4mm厚を用いたのでΦ5mmのエンドミルで溝を掘り、面取りやサンディングも完了後、框組の側面部分だけ本組中の状況です

いつもなら一気に本組するのですが、さすがにこの暑さではボンドの乾きに腕が追いつかないため、今回は2日に分けて本組することにしました

実際は、この状態にする前に仮組と解体を何回か繰り返したので、ほぞが少しゆるくなってしまった箇所がありますが、まぁ大丈夫でしょう・・・たぶん
側面の本組

翌日躯体の本組を行いました。例によって自作クランプで一旦締め上げた後、ベルトクランプと荷締めベルトで圧締中の状況です
躯体の本組中

翌日クランプ類を外して躯体の本組が完了しました
躯体の本組完了

引き出し用の桟木は、栂材を用いてますが、脚部にダボで接いだ
1×4材にボンド+ビスで取り付けてます
引き出しの桟木

引き出しの本組中の状況です
引き出し本組中

引き出しの端板(側板)には1×4材を用い、桟木に合わせて掘り込んでいますが、少しでも軽くするため前後の板には12mm厚の杉材を用いダボで接いでます

底板には5.5mm厚のベニヤを用いるため、端板にΦ6mmのエンドミルで溝を掘っていますが、前後の板は薄いので裏から釘でとめることにしました
組み上がった引き出し

下段の棚板は、1×4材で作った桟木(ビス固定)に乗せる形状にしています
下部棚の桟木の状況

12mm厚の合板で作った棚板を桟木に乗せた状況です
下部棚

画像は、上部の棚板を乗せる桟木で脚部にビス固定しています
上部棚の桟木

上部の棚板にも12mm厚の合板を用いましたが、合板の木端が丸見えになるため、1×4材を加工したものをボンド+隠し釘で取り付け化粧しています
棚板の取付状況

引き出しの施工と棚板の取り付けが終わったので、次は扉の製作に取り掛かります
引き出しと棚板の取付状況

扉の框には1×4材を幅約40mmにしたものを用いますが、所定寸法より少し長めに荒木取りした枠材4本です
扉枠の荒木取り

鏡板に用いる5.5mm厚のシナ合板を入れる溝をトリマーテーブルで掘っている状況です
鏡板用溝を掘っている状況

Φ6mmのエンドミルを用い、4本とも掘り終わりました
鏡板用溝を掘り終えた状況

次にボーズ面ビットを用い飾り面部分を削っている状況です
ボーズ面ビットによる加工

ボーズ面ビットでの加工が終わった状況です
ボーズ面加工状況

さらにΦ10mmのストレートビットを用い、飾り部分を拡大しています
ストレートビットによる加工

飾り面はこんな形状にしました
面取り完了

加工の終わった枠材4本を留め切り治具を用い所要寸法にカットした状況です
扉用部材

ベルトクランプと100均クランプで扉を本組している状況です
扉本組中

翌日クランプ類を外し、扉ができあがりました
出来上がった扉

いも接ぎだけでは心配なのでビス補強することにし、ビス穴をダボで埋めます
ビス穴を埋めるダボ

ダボ切りのこでカットした後サンディングした状況です
ダボを切断研磨した状況

出来上がった扉を蝶番で取り付けてみました
現物合わせで作ったのでクリアランスも申し分ない?と思い込んでます
扉を取付た状況

引き出しの飾り前板も扉と同じように作製しましたが、鏡板には1×4材を用いています
引き出しの飾り前板

飾り前板を裏からビス留めするとともに、市販の取っ手を取り付けました
飾り前板取り付け完了

天板には1×4材を幅80mm弱に加工したものを5枚接ぎ合わせますが、ご覧のように合板を用いた雇い核で接ぎます
雇い核の状況

天板を接ぎ合わせ中です
天板を接ぎ合わせ中

加工、研磨の終わった天板を幕板の下部からビスで固定し、塗装を残して完成です
塗装を残して完成

塗装にはオイルステインのけやきを2〜3度塗りした後、クリアニスを塗り、仕上げにつや消しニスを1回だけ塗っています

天板や扉等外せる部分は全て外して塗りましたが、框組部分は外せないのでやっぱり塗り難いため、本当は組む前に塗るべきなのでしょうが、私には到底無理です

んっ?理由ですか?だって木工の楽しみは塗装前の段階(すぐ上の画像)で終わりだと、いまだに思ってるんですからどうしようもありません
塗装が完了し完成した状況


でも、一応内部も全て同じように塗装したので時間だけは結構かけてるんですよっ
内部の状況

引き出しのストッパー(入り過ぎ防止)は、画像のような形にしました(ボンドで貼っただけ)本当は、すり桟をここ(飾り前板)まで伸ばしておけばいいのですが、調整が難しいのでこんな方法をとりました

もっともストッパーが無くても引き出しは背板に当り止るので、入り過ぎも1mm以内に収まっているのですが・・・念のためです

また、ダボで接いだ引き出しですが、これも念のためビス補強しダボ埋めしています
引き出しストッパー等

背板には5.5mm厚のシナ合板を用いてますが、厚み分だけ脚部、幕板、貫を掘り込み(切り欠き)ビス留めしてます

背板だけ木目が横向きなのは余り材を用いたことによるものです
背板の状況

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